インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの呼吸器感染症の予防には、以下の感染症対策を行うことが奨励されています。
1、外出後の手洗い
呼吸器感染症は、くしゃみや咳などで生じたしぶきを直接吸い込む他に、このようなしぶきがついたものに触れた手で自分の顔や鼻などを触ることにより感染します。このため手洗いは、最も基本的な感染予防法です。日頃から感染予防を意識した「適切な手洗い」を心がけることが大切です。手洗い方法は、
- 流水で洗い流す。
- 石鹸を泡立てる。
- 手のひら→手の甲→指先→親指→指間→手首の順で擦り合わせる。指先は反対側の手のひらに立てるように擦り合わせる、親指は包み込むようにして洗う、手首は全周を洗うようにひねり洗いする。
- 流水でしっかりすすぎ、石鹸成分を洗い流す。
- しっかり乾燥させる(ペーパータオルで拭く)。
洗い残しがなく効率的な手洗いを行うため、③のように6箇所を一定の順序で洗うことが推奨されています。
手洗い2、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
3、人混みや繁華街への外出を控える
呼吸器感染症の多くは人から人による感染によって生じます。このため、感染の機会を減少させるために人混みを避けることおよび集団で集まることを控えることは重要です。
4、うがい
京都大学らのグループによると、20mlの水を用いて15秒x3回のうがいを1シリーズとして、少なくとも1日3シリーズすることで感冒にかかる回数が減少することが報告されています。
5、咳エチケット
咳によるしぶきの発生を防ぐために、咳をするときは、マスク着用、ティッシュ・ハンカチなどまたは上着の内側や袖で口や鼻を覆うなどの咳エチケットを心掛けましょう。
(慶應義塾大学保健管理センター 康井洋介)