所長メッセージ

開塾以来、165年以上にわたり教育・研究・社会貢献などにおいて社会を先導し、またそのための人材を数多く育成してきた慶應義塾において、保健管理センターには教職員、院生・学生、生徒、児童を健康面から援助し、義塾の責務の遂行を支援すると共に、保健管理分野の研究発展と人材育成を通じて社会に貢献していくことが求められています。


保健管理センターの業務は、年を追うごとに拡大・複雑化してきていますが、昨今の社会の構造変化に対応して、義塾の活動も多方面に展開していくことが想定され、保健管理センターにはさらに多様な任務が求められると思われます。それに応えることのできる柔軟な組織であり続けることが、なお一層重要になってくると考えています。


研究面では、小学校から大学・大学院まで一貫教育体制のもと、少年期から青年期にかけて継続的な健康管理を実施できる環境にあること。教職員においては健康診断や診療を通じ、青年期から壮年期、中年期にかけての健康管理を実施していること、内科、小児科、精神科において経験豊かな医師がそろっている環境、多様な学部、研究所、大学病院など、さまざまな分野の先進的な研究機関・医療機関と連携しやすい環境を活かし、今後ますます重要性が増してくる予防医学の研究を推進できる体制を構築してまいりたいと考えます。


また、教育面では、講演や講義、通信教育などを通じて、健康管理や健康リスクの回避など、実学的な知識の普及を図ってまいります。


さらに、診療ならびに産業医・学校医業務においては、義塾に所属するすべての対象者が安心してそれぞれの活動に励めるように、身体面・精神面の健康管理上の安全配慮に重点をおいて支援してまいりたいと思います。


今後とも、保健管理センターの活動へのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。



慶應義塾大学保健管理センター所長
広瀬 寛