保健管理センターについて

慶應義塾大学保健管理センター規程による目的

 センターは、健康の保持増進のための医学研究ならびに慶應義塾の設置する大学および一貫教育校の学生・生徒・児童(以下「塾生等」)の保健衛生教育ならびに義塾全般の保健管理に関する専門的業務を行い、塾生等および義塾教職員の保健を図ることを目的としています。

沿革

大学保健管理センターの歴史は非常に古く、慶應義塾が芝新銭座時代に医務部を設置した頃まで遡ることになります。
 慶應義塾五十年史(明治40年4月21日発行)によれば、「義塾には芝新銭座時代より、医務部の設けあり、病室を備へ、薬品を置きて、塾生の病を治せしが、其医師には故近藤良薫(横浜十全病院設立者)、安藤正胤の二氏あり、同じ塾生にして、常に病室に住みて勉学し、傍ら今の校医の如く役目を為せり。右両氏に次いで、土屋文樹、隈川宗悦、松山棟庵、杉田玄端等の人々ありしが、要するに此等は我国に於ける学校医の起源なる如し。」と記されており、福澤先生が塾生の健康に相当の注意を払っていたことを如実に物語っています。


慶應4年 病室を設置し、塾生中の医師ら治療にあたる。校医の起源である。
昭和6年4月 各部に校医を嘱託。
昭和13年10月 校医制度を確立し、校医主任に医学部の平井文雄教授に委嘱する。
昭和24年5月 医務室規程の制定。
昭和29年12月 独立の医務室棟竣工(医務室の本部とする)。
昭和39年3月 慶應義塾保健管理規程および管理委員会規則の制定(同年4月1日施行)。医務室規程廃止(3月27日)。
昭和39年4月 保健管理室新設(慶應義塾塾監局職制に基づく塾監局の一部門となる)。
昭和39年11月 旧医務室北側に保健管理室の事務室を増築。同月事務室を開設する。
昭和40年12月 保健管理室医学部分室を大学病院旧ろ号病棟1階に開設する。これに伴い従来の職員健康相談室、診察室、医学部附属厚生女子学院医務室は閉鎖する。
昭和47年1月 日吉キャンパス並木道右側に1階は診察室、休養室、事務室、検査室、2階に集団検診室およびX線室を配置した保健管理室日吉分室棟が完成。これにより保健管理をより一層充実するためその機構を一新することになった。従来の保健管理室を慶應義塾大学保健管理センターに改組し、センター本部を日吉に移行した。
昭和47年2月 慶應義塾大学保健管理センター規程および慶應義塾大学保健管理センター運営委員会規則制定(同年4月1日施行)。慶應義塾保健管理規程および管理委員会規則を廃止。
昭和47年4月 初代所長に常任理事三雲夏生文学部教授が就任。
昭和47年10月 専任の所長として、増田義徳保健管理センター教授が就任。
昭和51年10月 関原敏郎保健管理センター教授が所長に就任。
昭和57年3月 慶應義塾大学保健管理センター規程および慶應義塾大学保健管理センター運営委員会規則の一部改正(同年4月1日施行)。
昭和57年12月 慶應保健第一巻第一号を発刊する。
平成2年11月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部改正(同年11月9日施行)。
平成3年10月 永野志朗保健管理センター教授が所長に就任。
平成4年4月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部改正(同年4月1日施行)。
条文中に分室名を明記することになる。分室は三田分室、四谷分室、矢上分室、湘南藤沢分室(中等部・高等部を含む)、高等学校分室、志木高等学校分室、女子高等学校分室、普通部分室、中等部分室および幼稚舎分室の計10カ所となる。
平成6年9月 従来の慶應保健のうち、医学研究・調査等の論文を中心とする研究業績を「慶應保健研究」として発刊。
平成7年10月 齊藤郁夫保健管理センター教授が所長に就任。
平成7年3月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部を改正。四谷分室を信濃町分室に名称変更する。
平成7年11月 従来の慶應保健のうち、センター業務に関する統計等を「慶應義塾大学保健管理センター年報」として発刊。
平成9年4月 保健管理センターは開設25周年を迎える。これを記念して4回の記念講演会を開催する。
平成13年4月 看護医療学部の発足により、湘南藤沢分室に看護医療学部担当を設ける。湘南藤沢分室は、大学担当、看護医療学部担当、中等部・高等部担当の3箇所を担う。
平成14年2月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部を改正(同年4月1日施行)。
平成16年1月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部を改正(同年4月1日施行)。
平成20年4月 慶應義塾大学保健管理センター規程の一部を改正(同年4月1日施行)。薬学部の発足により、芝共立分室を設ける。
平成23年10月 河邊博史保健管理センター教授が所長に就任。
平成25年4月 横浜初等部の発足により、横浜初等部分室を設ける。
平成29年10月 森正明保健管理センター教授が所長に就任。

保健管理センターの主な業務

  • 健康増進のための医学研究および調査
  • 学生に対する保健衛生教育
  • BLS教育、講習
  • 日常の救急処置
  • 学校行事の際の救護(運動会、修学旅行、水泳・スキー合宿など)
  • 児童・生徒・学生の定期健康診断
  • 教職員採用時健康診断、雇入時健康診断
  • 義塾健保加入者の特定健康診査および特定保健指導
  • 特定化学物質や電離放射線取扱者等の特殊健康診断
  • 深夜業務、病原体取扱い業務等の特定業務健康診断
  • 定期および臨時健康診断の実施とその結果に基づく事後措置など健康保持のためのその指導および健康相談
  • 健康診断証明書の発行
  • 校舎、食堂等の環境衛生に関する調査およびその指導
  • 感染症の予防に関する対策およびその指導
  • 医療系学部生、大学院生、医療従事者の感染症抗体検査等および指導
  • 医療系学部生、大学院生、医療従事者のB型肝炎予防接種
  • 長時間労働者や長期欠勤者に対する産業医による面接、就業可否の判定
  • 感染症罹患者に対する学校医、産業医による就学、就業可否の判定
  • 薬品、消耗品、AEDの点検・補充
  • 日報、日誌、記録などの事後処理