インフルエンザに関する感染予防等

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インフルエンザ対策の基本として、「うがい・手洗い」などの日常の感染予防対策や「睡眠・栄養・休養」など、健康保持に努めてください。


集団内でインフルエンザによる欠席者が出た場合、2名以上の同時発生で集団活動を停止することが拡大防止の原則ですが、現実的には欠席率10%~20%くらいを目安として活動の停止を検討してください。


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感染予防と感染拡大防止対策

  • 手洗い、うがい(帰宅時、出勤時、食前等)を励行してください。
  • 咳エチケットを守りましょう。
    咳やくしゃみ、鼻汁、咽頭痛、発熱、嘔気、嘔吐などの症状が1つでもある場合は、マスクを着用してください。マスクを着用するまでの間は他の人に飛沫をかけないように、鼻や口をティッシュ、あるいは肘の内側などで覆って咳やくしゃみをするようにしてください(手で覆った場合は物に触る前に手を洗ってください)。
  • 睡眠を十分とるなど、日頃から体調を整えておきましょう。
  • インフルエンザワクチンは流行株が一致していれば約50~80%の確率で発症阻止あるいは軽症化に貢献すると考えられています。ワクチンに関しては賛否両論がありますが、禁忌事項などに注意すれば、接種するメリットの方が多く、接種が推奨されています。インフルエンザウイルスは型が変化しやすいため、毎年ワクチン接種を行う必要があります。今年度のワクチンは、昨年度の流行状況などを勘案して選定された4価(A型2種類、B型2種類)が用いられており、相応の効果が期待されています。ワクチンの効果は接種後2~4ヶ月間が強いといわれ、東京圏の流行時期を考慮すると10月から遅くとも12月中旬までに受けておくことをお勧めします。接種の安全性を高めるため、日頃の健康状態に詳しいかかりつけの医師と相談し、適切な日に受けてください。

団体活動(学校・体育会・サークル・ゼミ・研究室等)について

集団感染の予防

集団感染を回避しながら団体活動を継続するためには感染を持ち込まないように、メンバーのそれぞれが自覚を持って行動することが第一です。体調が不良な場合はもちろん、出かける前に検温し、(解熱成分を含む薬を服用していない状態で)37℃以上は要警戒(マスクを着用して出かけるとか、定期的に検温するなど)、37.5℃以上は出席、参加を見合わせ、内科に受診することが望ましいと言えます。こうした対応によって、集団感染の発生率はかなり下がると期待できます。

集団感染の把握と対応

集団感染発生時はなるべく早い時点で把握することが重要になります。目安として同一団体でほぼ同時期(通常の潜伏期間から推測してインフルエンザの場合は2、3日以内)に2名以上の罹患者がみられた場合は集団感染が発生している可能性が高いと考えられ、感染拡大防止に向けて対応が必要です。また、7日以内に38℃以上の発熱かつ急性呼吸器症状(鼻汁もしくは鼻閉・咽頭痛・咳のいずれか1つ以上)のある者が10名以上発生した場合にはすでに団体の中でまん延状態に至っていると推測されます。

集団感染が疑われる場合には、団体責任者は保健管理センター宛にWEBまたはFAXで報告してください。

集団感染発生時の対策

集団感染を終息させるには団体活動を一定期間(インフルエンザの感染期間から推測して1週間程度)停止し、(個人的なものも含め)メンバー同士の接触を避けることが効果的です。団体活動の停止実施の時期については感染拡大を防止し、健康被害を減らすという観点から、なるべく早い時点(2名以上の同時発生)で実施することが望ましいのですが、活動停止の社会的影響が大きく容易に実施し難い状況においては、検温などを徹底することで、先延ばしにする対応が行われることもあります。学校で学ぶ人にとって学事は最優先と言えますが、その学事に影響が大きいということで、学級閉鎖や学校閉鎖などが欠席率(10%あるいは20%)を目安に決定されているのは、このような観点によるものです。ただし、実施が遅くなるほど発症者が加速度的に増える可能性が高くなるため、受診の遅れを招かないように注意が必要です。保健管理センターは相談に応じることができますので、団体の責任者の方は活動の在り方をよく考えて、対応を検討するようにお願いいたします。

最も重要なことは死亡や重い後遺症など重大な人的被害を減らすことであることを念頭に、団体の活動計画の調整に加え、メンバーの自己管理(体調観察や必要時の早期受診)を促すなどの配慮もお願いいたします。

重症化に対する警戒

  • 罹患した場合、90%以上は軽症の経過で治癒しますが、インフルエンザは重症化することがあるウイルス感染症で、毎年少なからず死亡例が報告されています。基礎疾患がある場合はもちろん、そうでない方も、罹患が疑われる場合には経過に十分注意して、重症化の兆候がある場合には、至急、必ず受診してください。
  • 重症化の兆候とは呼吸困難(発熱がなくても注意)、息切れ、胸痛の持続、嘔吐・下痢の持続、3日以上の発熱や諸症状の悪化傾向で、他に小児では頻呼吸、蒼白、水分摂取不良、意思疎通不良、不機嫌なども重症化の兆候です。
  • 罹患すると重症化するリスクが高いと報告されいる基礎疾患および状態とは以下を指します。
・慢性呼吸器疾患[喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)等]
・慢性心疾患[先天性心疾患や冠動脈疾患等]
 喫煙者は慢性閉塞性肺疾患や冠動脈疾患が進行していることに気づいていないことが多いとされているので注意
・糖尿病・肥満等の代謝性疾患
・腎機能障害[慢性腎不全、透析、移植患者等]
・その他、免疫不全をきたす疾患および治療を受けている者
・1歳~就学前の小児、65歳以上の高齢者、妊婦