【在宅勤務における健康管理】
メンタルヘルスケア

在宅勤務とコミュニケーションに関するストレス

在宅勤務では、一人暮らしの場合は、誰とも話しをせずに1日を過ごしてしまう人も多いと思います。WEB画面で業務の話をしても、職場でコミュニケーションをとるような何気ない会話はなくなり、必要最低限の会話になりがちです。ラインやメールのやりとりは、声を出すこともありません。家族がいる場合も、勤務時間中は何かとコンピューターを気にしながら過ごしていると思います。実際に仕事に集中したくても、家族に気を使って話がおろそかになることで、どっちつかずとなり、返ってストレスになることもあります。

一人暮らしの場合は、時間を決めて家族や友人と連絡を取り合ってみてはどうでしょう。また、好きな曲の一人カラオケを自宅でやってみるのも、ストレス発散の一つの方法です。本や詩などを、音読や朗読すると、黙読するより、気持ちがいいものです。家族がいる場合は、誰も出かけず一緒にいられる時間は貴重と考えて、何でもいいから話してみるとお互い気づかなかった近況を知り合うこともできます。報道を見たり、聞いたりするとうんざりする毎日です。お互いに目を向けてみてください。

睡眠リズム

宅勤務では、好きな時間に寝て、目が覚めた時に起きることになり、生活習慣が乱れがちです。外出禁止のために、運動不足にもなります。心地よい睡眠をとるためには、薬や晩酌ではなく生活リズムを維持することが必要です。睡眠は単独でコントロールするものではありません。決まった時間に起きて、決まった時間に適切な量の食事をとること、適度な運動、日中の覚醒度の維持などによって、一定の時間に一定の睡眠が得られるようになります。疲労感もなく、眠ることは困難です。

起床時間を決め、朝起きたら、ウォーキングやストレッチをして、脳を起こしてあげましょう。食事も、食べ過ぎや、食事を抜いて1日1食などにならないよう気を付けてください。体内時計を維持することが、適切な睡眠の維持には重要です。



(慶應義塾大学保健管理センター 西村由貴)