海外渡航に関する健康管理

近年、海外渡航、特に、留学・研修・研究目的で、海外に長期滞在される教職員・学生が増えています。海外で有意義な時間を過ごすためには、海外渡航前・滞在中そして帰国後の健康管理が重要です。

海外渡航前

  • 持病があり、主治医がいる場合は、海外渡航前、早めに主治医にご相談下さい。海外渡航が可能な状態か、海外渡航中の処方や診療をどうするか等を主治医に確認して下さい。
  • 海外滞在中、環境の変化等から感冒や胃腸炎を起こすかもしれません。感冒薬・胃腸薬・頭痛薬等、自分の体質にあった薬を日本から持参することを推奨します。
  • 海外滞在中、予想外のトラブル(病気、事故等)が発生し、高額な費用がかかる可能性があります。旅行傷害保険への加入を推奨します。
  • 海外渡航前の早い時期に、必要な予防接種を確認し、受けて下さい。特に、米国に留学する場合は、予防接種歴が非常に重要です。渡航前に必ず、留学先が必要としている予防接種を確認し、足りないものがあれば受けて下さい。また、東南アジア、アフリカ、中南米へ行く場合は、それぞれの国で流行している感染症に罹らないために、予防接種を受けることを推奨します。地域毎に推奨されている予防接種は異なるので、トラベルクリニック等でご相談下さい。

滞在中

  • 発展途上国では衛生面の問題から、水道水・生水は飲まないようにして下さい。飲み物に入った氷やカットフルーツも不衛生で危険です。
  • 食中毒や感染性胃腸炎にかからないように、しっかり加熱したものを食べて下さい。生の魚介類・肉は控えて下さい。
  • 熱帯・亜熱帯地域では蚊が媒介する感染症が流行しています。長袖・長ズボンの着用、虫除けスプレーの使用等、蚊に刺されないようにして下さい。

帰国後

  • 海外で病原体に感染し、潜伏期を経て、帰国後に発症する場合があります。帰国後、発熱等の症状が出現した場合は、医療機関を受診して下さい。また受診時、海外渡航の情報は診療上重要なため、医師に必ず申告して下さい。

公益社団法人全国大学保健管理協会国際連携委員会および国立大学保健管理施設協議会国際交流特別委員会が、海外生活での健康管理に関する知識と情報をわかりやすくまとめた冊子を発行しています。是非ご活用ください。