免疫に関する確認について

特に、

  • 就職、異動、委嘱更新等で慶應義塾大学病院または信濃町キャンパスに勤務される予定の教職員
  • 出向先から戻ってきて慶應義塾大学病院に勤務される予定の教職員
  • 進学、入学で慶應義塾大学信濃町キャンパスに出入する予定の学生
  • 海外留学や海外渡航の予定がある方

慶應義塾大学は集団感染対策に取り組んでいます。学生や教職員それぞれが感染症に対する免疫を獲得することは、ご本人を守るだけでなく周囲への感染源とならないようにするための重要な予防策となります。また、海外渡航時には免疫記録の証明を求められることが多々あります。

特に、慶應義塾大学病院のある慶應義塾大学信濃町キャンパスに出入りされるほとんどの方は、入学後または就任後すぐに、患者様や他の学生や教職員と接する実習や業務があります。そのため、入学前または就職前に、ご自身の感染症(MMRV※やB型肝炎)に関連する免疫を確認し、必要な方は早急に医療機関で検査または予防接種を済ませてください(医療機関の指定はありません)。
※ MMRV: 麻疹(M:measles)流行性耳下腺炎(M:mumps)風疹(R:rubella)水痘(V:varicella))



慶應義塾大学の就業基準【2023年4月1日~】

1.MMRV;麻疹・流行性耳下腺炎・風疹・水痘


下記条件①~③のうち、いずれかを満たすこと。
MMRVについて、それぞれ
①過去2回の予防接種歴を証明できる。
②過去1回の抗体価検査(検査年度は問わない)陽性の結果とその後1回の予防接種歴を証明できる。
③過去1回の抗体価検査(検査年度は問わない)で強陽性を証明できる。
抗体検査は次の方法のみ有効とする。
麻疹:IgG(EIA法)もしくは中和法(NT法)、流行性耳下腺炎:IgG(EIA法)、風疹:IgG(EIA法)もしくはHI法、水痘:IgG(EIA法)もしくはIAHA法

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2.B型肝炎

《血液や体液で汚染された器具や医療廃棄物の取り使い、血液や体液に触れる治療、採血、検査、検体取り扱いなど、血液曝露の恐れがある業務、研究に従事する方のみ》
下記の条件を満たすこと。
B型肝炎ワクチン基礎接種が済んでいて、抗体価検査で感染防御能を有すると判断される抗体価を証明できる(CLEIA法またはCLIA法10mIU/mL以上)。

ワクチン外来について

信濃町キャンパスに出入する前にすべてのワクチン接種が完了できずに入学・入職した場合、または、すでに信濃町キャンパスで勤務している方の場合、下記外来でワクチン接種ができます(自己負担)。

  1. 感染症外来(予約制、月8回、火・金11:30~12:00)
    対象者:信濃町キャンパスで勤務している方、信濃町キャンパス所属の学生
    予約:外来予約窓口 内線62081(平日14:00~16:30)

    慶應義塾大学病院感染症外来

  2. 保健管理センターワクチン外来(予約制、6~8月、11~3月、月1回)
    対象者:信濃町地区の慶應義塾健保加入者、非常勤助教(専修医(診療支援)・教育(丙)・育児支援・臨床実習(丙)・研究奨励の方)、信濃町キャンパス所属の学生
    予約:保健管理センター窓口 2号館2階 03-5363-3634(平日8:30~17:00)    

    保健管理センターワクチン外来

免疫に関する証明書 【2023年4月1日~】

慶應義塾大学や慶應義塾大学病院から指示があった方は、医療機関にて「免疫に関する証明書」を作成して(自己負担)、就任後1か月以内に『写し(PDF)』を保健管理センターへ提出してください(URLは各部署から配付された書類を参照してください)。未提出の場合には、実習や課外活動、就業を制限される場合があります。

なお、保健管理センターでは原本紛失に関しての問い合わせには対応しておりません。「免疫に関する証明書」はご自身の今後の渡航、転職、入学などの際に証明として役立つ書類です。原本はワクチン接種証明、母子健康手帳等と一緒に大切にご自身で保管してください。

すでに信濃町キャンパスで勤務している方の場合、保健管理センターワクチン外来の受診資格があれば、保健管理センター外来で免疫に関する証明書作成ができます(自己負担)。

Q&A(2023年4月7日更新)

2023年4月1日からの就業基準の根拠は何ですか?▼
日本環境感染学会のガイドラインの基準に基づき、保健管理センターと感染制御部で協議し決定しています。ガイドラインの変更等により、今後変更になることもあります。
医療関係者のためのワクチンガイドライン 第3版
医療関係者のためのワクチンガイドラインMMRVのQ&A

私は2023年より前から信濃町キャンパスに勤務していますが,2023年度からの就業基準を満たしていないと思います。ワクチン接種をしたほうがいいでしょうか?▼
2023年度より以前に「感染症関連記録」を提出したことがある方、また、過去に保健管理センターや院内でMMRVの抗体価検査をして対応不要と判定された方であっても、2023年度からの就業基準でみると基準を満たしていない場合があります。現段階では就業制限をすることはありませんが、今後キャンパスの方針により改めて対応をお願いする場合もあります。2023年度以降も就業基準が変更になることは想定されますが、常に最新の就業基準を満たすようご自身で対応していただくことを強く推奨します。
医療関係者のためのワクチンガイドライン 第3版
医療関係者のためのワクチンガイドラインMMRVのQ&A

私は医師ですが「免疫に関する証明書」は自分で作成してもいいですか?▼
証明書となるものですので、他の医師に書類作成を依頼してください。作成する医療機関の指定はありません。

4月から新任教職員としての勤務に加え、医学研究科(大学院)に進学予定です。「免疫に関する証明書」の提出はどちらか一方でいいですか?▼
「免疫に関する証明書」は教職員IDと学生IDの両方を記載し、同一の書類をそれぞれのURLに提出してください。

私は過去に慶應義塾大学病院に勤務したことがあり(または医学部・看護医療学部・薬学部の出身であり)、在籍中に「感染症関連記録証明書」を提出したことがあります。あらためて「免疫に関する証明書」の提出が必要ですか?▼
私は慶應義塾大学病院に勤務しており、この度身分変更になりました。過去の在籍中に「感染症関連記録証明書」を提出したことがあります。あらためて「免疫に関する証明書」の提出が必要ですか?▼
2023年4月1日から就業基準が変更になりました。医療機関で作成した証明書の提出となりましたので、あらためてご対応をお願いいたします。原則として「免疫に関する証明書」は1度提出いただければ結構です。
なお、作成した「免疫に関する証明書」の原本は身分変更や委嘱手続き時に再度提出を求められることがあります。その場合、一度提出しただいたものと同じ書類が使えますので、紛失しないよう大切に保管してください。

新任ですが、人事課から「免疫に関する証明書」の提出について案内はありませんでした。「免疫に関する証明書」の提出が必要ですか?▼
出向や留学等が終了して、慶應義塾大学病院での勤務を再開します。人事課から個別に「免疫に関する証明書」の提出について案内はありませんでした。「免疫に関する証明書」の提出が必要ですか?▼
個別に案内ができない方に向けて、各部署に「回覧」をしてご案内しています。

①「健康診断受診の有無等に関する確認について」(健康診断受診の有無、MMRV・B型肝炎に関する自己記入式の用紙)の提出を求められた方(主に委託職員、派遣職員、臨時職員(外部資金)、共同研究員、訪問教授・准教授・講師・助教・研究員、ボランティア、病院見学をする方、院内に立ち入りする方)は、その用紙を各部署へ提出してください。「免疫に関する証明書」の提出は不要です。

②①以外の方で、過去に1度も「免疫に関する証明書」を提出したことがない方は、就任後1か月以内に「回覧」に記載された提出フォームから提出してください。回覧の書類が入手できない方は、保健管理センター信濃町分室へお問い合わせください。
原則として「免疫に関する証明書」は1度提出いただければ結構です。
なお、作成した「免疫に関する証明書」の原本は身分変更や委嘱手続き時に再度提出を求められることがあります。その場合、一度提出しただいたものと同じ書類が使えますので、紛失しないよう大切に保管してください。
全ての方が医療現場に携わる職種であることにご理解いただきますよう、ご協力をよろしくお願いいたします。


研修医です。1年目は他院で研修し、2年目に慶應病院に帰室します。「免疫に関する証明書」の提出はいつすればいいですか? ▼
最新の情報が望ましいので2年目の帰室する際に提出してください。なお、帰室時に個別の案内はしませんので提出を忘れないようご注意ください。すでに「免疫に関する証明書」の準備ができている場合には、1年目の期間中に提出いただいてもかまいません。

非常勤教員です。1年前の委嘱手続き時(2023年度以降)に「免疫に関する証明書」を提出しました。また提出する必要がありますか?
慶應義塾大学病院に勤務していましたが、身分変更があり新任教職員の扱いになります。過去(2023年度以降)に「免疫に関する証明書」を提出したことがありますが、新たに提出する必要がありますか? ▼
人事課での手続き時には、再度提出が必要です。その際、過去に提出した「免疫に関する証明書」の写しの提出でかまいません。紛失した場合には、新たに医療機関で「免疫に関する証明書」を作成し、提出してください。

かなり前にB型肝炎ワクチン接種(基礎接種)をした記憶がありますが、記録がありません。▼
「免疫に関する証明書」のB型肝炎基礎接種の欄に何年ごろ基礎接種したかを記載してください。抗体価検査結果は感染防御能を有すると判断される抗体価(CLEIA法またはCLIA法10mIU/mL以上)となった時の年月を記載してください。

「免疫に関する証明書」の他、母子健康手帳の写しや検査結果の写しも提出したほうがいいでしょうか?▼
不要です。

ワクチン接種に費用がかかりました。また、「免疫に関する証明書」を医療機関で作成した際に費用がかかりました。経費は自己負担ですか?▼
自己負担となります。
居住区の自治体や加入先の健康保険の福利厚生によっては、水痘などの予防接種が公費負担で受けられる場合もありますが、その他の予防接種は全額自己負担となります。下記をお読みいただき、ご理解いただけますと幸いです。

免疫の獲得は、自身が感染源、感染者になりにくいということ
成人においても免疫がなければ感染症を発症し、重症化や合併症の併発、後遺症の残存、時に死亡するリスクがありますので、MMRV(麻疹(M:measles)流行性耳下腺炎(M:mumps)風疹(R:rubella)水痘(V:varicella)) については追加接種を行い、免疫を獲得しておくことが推奨されています。医療関係者のためのワクチンガイドラインをご参照ください。
医療関係者のためのワクチンガイドライン 第3版

医療現場に出入りするということ
慶應義塾大学病院や信濃町キャンパスに出入りする方は、免疫能の低い患者様の治療や病原体等を取り扱う研究等を行うことがあります。事務系職種、また基礎系の研究だけという場合でも、臨床現場にいる他の学生や教職員と接することが多々あり、感染源にならないわけではありません。
全ての方が医療現場に携わる職種であることにご理解いただきますよう、ご協力をよろしくお願いいたします。

免疫の獲得の記録は、個人の生涯にわたっての財産になること
「免疫に関する証明書」は保健管理センターに写し(PDF書類)を提出いただきますが、原本は、ご自身の今後の渡航、転職、入学などの際に証明として役立つ書類ですので、ご自身で保管していただきます。
今後、「免疫に関する証明書」作成以降の抗体検査結果、ワクチン接種証明、また母子健康手帳等と同様に、大切にご自身で保管し利活用してください。

海外渡航する際に、免疫に関する証明書や診断書が必要です。「免疫に関する証明書」をもとに、院内で英文証明書を作成できますか?▼
保健管理センターの受診資格があれば、保健管理センター外来で証明書作成ができます(予約制、自己負担)。
渡航先の指定した証明書フォーマットをみて、必要な項目を確認してください。MMRV、B型肝炎に関しては、ご自身の「免疫に関する証明書」を持参していただければ転記できます。その他の項目については、ワクチン接種証明、母子健康手帳等を併せて持参していただく必要があります。詳細は保健管理センター窓口でご相談ください。

「免疫に関する証明書」を保健管理センターへ提出後、原本を紛失してしまいました。保健管理センターに提出したPDF書類をもらうことは可能ですか?または口頭で教えてもらうことはできますか?▼
原本紛失や検査結果に関しての問い合わせには対応しておりません。

慶應義塾大学の出身です。過去に日吉キャンパスや湘南藤沢キャンパスでB型肝炎ワクチンを接種した記憶がありますが、結果をなくしました。保健管理センターでワクチン接種証明書を再発行できますか?▼
卒後5年未満の場合は各地区保健管理センターへお問い合わせください。卒後5年以上経過している場合には対応できませんので、「免疫に関する証明書」には何年ごろ基礎接種したかを記載してください。抗体価検査結果は、感染防御能を有すると判断される抗体価(CLEIA法またはCLIA法10mIU/mL以上)となった時の記録を記載してください。

ワクチン接種が間に合わず、入学後または就任後1か月以内での書類提出ができません。どうしたらいいですか?▼
MMRVについて
入学後・就任後すぐに、患者様や他の学生、教職員と接する実習や業務があります。院内でウイルス感染症の患者が発生した場合、迅速な対応が必要となりますが、医療関係者については、平常時から対応が完了していること(感染しにくいよう免疫を高く保っていること)を原則としています。締め切りに間に合わなくても、できるだけ早く対応して、証明書の提出をお願いいたします。
すでに信濃町キャンパスで勤務している方の場合、受診資格があれば、感染症外来または保健管理センターワクチン外来でワクチン接種ができます(自費)。詳細はワクチン外来についての項目を参照してください。

B型肝炎ワクチン(基礎接種)について(2023年2月27日訂正)
B型肝炎ワクチンの基礎接種は計3回、約1年かかります。接種途中の方は、3回接種と抗体価検査を済ませてから、できるだけ早く「免疫に関する証明書」を作成して提出してください。

ワクチンにアレルギーがあります。または妊娠中や免疫不全の治療中でワクチン接種ができません。どうしたらいいですか?▼
「免疫に関する証明書」の備考欄に、医師に接種できない理由を記載してもらい、証明書を提出してください。理由があり、ワクチン接種できない方に就業制限をすることはありません。
入学後、就任後は実習担当者や上長に相談し、感染予防策を十分に講じてください。