被災地へ行く際の健康管理

  • 被災地へ行く際の健康管理について
  • 心のケアと健康管理(学生向けリーフレット)
    • 【出発前にしておくこと】

      1.健康状態の確認

      出向く場所では医療機関が混雑している場合や機能していない場合もあります。現地で困らないよう,健康状態の自己管理が重要になります。健康上,気になることがある場合には,あらかじめ主治医(いればボランティア団体のリーダー)の助言を受けておきましょう。また,使い慣れた鎮痛薬,感冒薬,胃腸薬,下痢薬など,忘れずに持参しましょう。

      2.医療機関の情報を得ておく

      万が一病気になった場合のために,受け入れ可能な現地の医療機関をいくつか調べておきましょう。保険証も持参しましょう。

      3.予防接種

      被災地ではたくさんの方と接触することがあります。乳幼児や高齢者など,免疫力が弱い方と接触する機会があるかもしれません。海外からきたボランティアチームと共に活動することがあるかもしれません。また,すでに現地で感染症が流行している場合もあります。自身が感染症に罹患しないよう,また,他の方に罹患させないよう,あらかじめワクチンで予防できる疾患に関しては,接種しておくことが望まれます。

      1. インフルエンザワクチン(接種時期:10月下旬~2月頃,毎シーズン毎)
        インフルエンザワクチンの接種時期は決まっていますが,インフルエンザは飛沫感染し,通年で流行する疾患です。毎シーズンには予防接種をし,また風邪症状がある場合にはマスクを着用し,多くの人との接触を控えましょう。
      2. 麻しん,流行性耳下腺炎,風しん,水痘(通年)
        それぞれ,罹患していなくて,過去10年以内に予防接種をしていない場合は接種しておきましょう。
      3. 破傷風ワクチン(通年)
        破傷風は,土壌中に広く常在する破傷風菌が産生する神経毒素により強直性痙攣をひき起こす感染症です。破傷風を含むワクチンを過去10年以内に予防接種をしていない方で,がれきの中を歩いて調査したり,撤去作業をしたりする予定がある場合には接種しておきましょう。

      4.応急処置法,BLS講習を受けておきましょう

      簡単な応急処置法や,心肺蘇生法などの措置を知識として身につけておきましょう。保健管理センターでも講習が受けられます(各地区保健管理センター予約制)。

      5.物品の準備

      現地では物資が不足していることが予想されます。ゴーグルや使い捨てマスク,歯ブラシなどの衛生用品は余裕を持って持参しましょう。帽子などの熱中症対策,日焼け止めや虫除け薬,ゴム手袋なども用意しておきましょう。

      【現地で行うこと】

      1.活動時間の管理,毎日の健康チェック

      不規則な生活や過重労働は心身に影響を及ぼします。起床時間,就寝時間,食事時間,休憩時間を決めて活動しましょう。また,毎日の健康チェックをしましょう。ケガをした人,体調不良がある人は,速やかに担当教員に報告して指示を仰いでください。特に発熱,下痢,嘔吐のいずれかの症状がある人は炊き出しなど食品を扱う業務には参加しないでください。

      2.食事と水分の補給に注意する

      一日3食きちんと食事を摂り,出来るだけ食事抜きで活動をすることのないようにしましょう。湿度が高い夏期には食中毒がより発生しやすいので,飲食物はできるだけ涼しい場所に保管してください。夏期は,熱中症や脱水症状にならないように,水分補給に十分注意してください。

      3.マスクの着用

      がれき撤去作業など粉じんが生じる活動では,専用の防じんマクスを着用することが大切です。また,かぜ症状がある場合や感染症が流行している地域,土埃の舞い上がっているような場所での後片付けや清掃などの支援活動では使い捨ての不織布マスクを着用しましょう。

      4.手洗いの励行

      休憩や食事の際には手洗いをしましょう。川の水や溜まった水を使わず,必ず清潔な水で(できれば石鹸を使って)手洗いをするか,水が使えない場所では手指消毒薬を利用しましょう。

      5.清潔を保つ

      風呂やシャワーを使えない場合でも,タオルや着替えなどは常に清潔なものを使うようにしましょう。歯みがきやうがい,洗顔や手洗いも忘れないようにしましょう。

      【被災地から戻ってきたら】

      緊張が高まった生活から変化が起こり,一過性に精神的動揺や心身症状を感じる方もいるかと思います。症状が長く続く,または強い場合にはお早めに保健管理センターに相談するか,医療機関を受診してください。

      リンク集

      被災地での健康を守るために(厚生労働省)

      屋内生活の際に病気にかからないよう,できるだけ健康に過ごしていただくための大切なことがまとめてあります。寒さ対策,水分補給など屋内退避時にも参考になります。

      避難所における感染対策マニュアル(東北大学大学院医学系研究科 感染制御・検査診断学分野、臨床微生物解析治療学、感染症診療地域連携講座、東北感染制御ネットワーク)

      避難所での衛生管理や感染対策を推進していく上での、感染対策上の注意点やポイントが具体的に書かれています。

      静脈血栓塞栓症、ロコモティブシンドロームの対策について

      避難場所や屋内でじっとして動かない状態が続くと,静脈血栓塞栓症(エコノミー症候群)が起こったり,足腰が弱くなってロコモティブシンドローム(ロコモ)になりやすい危険があります。 少しでも体を動かして足腰を健康な状態に保つように,何種類かの運動が掲載されています。