ヒートショック

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最近時々耳にする「ヒートショック対策」とは、急激な温度変化で血圧が急に上昇するリスクを防ぐことを意味しています。日々寒さが厳しくなってくるこの季節に、この話題について解説します。

ヒートショックとは?

ヒートショックという言葉は、医療界よりも、どちらかと言うと建設業界でよく使われています。定義は、温度変化により急激に血圧が上下することで、心臓や脳の血管にダメージを与え、心筋梗塞や脳梗塞などの発作を起こすことです。わが国の家の中で、温度変化の大きい場所は浴室とトイレが代表です。特に、血圧の高い人の入浴中の事故が増えており、最近医療界でも注目が高まっています。

わが国でヒートショックのために亡くなる人は、年間1万人以上とも言われ、これは最近減ってきている交通事故で亡くなる人よりも多い数です。生活習慣病の増加とともに、今後も増えていくことが予想されています。

ヒートショックのメカニズム

通常、われわれが寒い場所に行くと、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。血管が収縮すれば、血管抵抗が増して血圧が上昇します。逆に暖かい場所に行くと、血管は開き血圧は低下します。このような生理現象は、血圧の高い人にも正常な人にも同様に起こります。ただし、血圧の高い人の方が、血圧変化の度合いが大きいと言われています。元々血圧が高いのに、そこに大幅な上下動が加われば、当然リスクが高まることになります。

三大原因のもう一つがアトピー咳嗽で、咳喘息と同様にアレルギー性の気道炎症が主体ですが、気道過敏性の亢進がなく、気管支拡張薬で改善しないことが特徴です。アトピー素因を持つ中年女性に多く、咳嗽は就寝時、深夜から早朝、起床時、早朝の順に多く、エアコン、(受動を含む)喫煙、会話、運動、緊張などで誘発されやすいとされています。治療には抗アレルギー薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)や吸入ステロイド薬が使用されます。

気をつけるポイントは?

血圧が高い人は、いわゆるヒートショックを起こしやすいのですが、この特集を見てどのようなものかを知り、日常的な対策を講じておけばかなり防げるものです。まずは環境を整えることが大切です。前述したように、家の中でリスクの高いのは浴室や洗面所、トイレなので、浴室、洗面所を20℃以上、風呂の湯温を40℃以下に設定するだけでも、血圧変化をかなり小さくできます。そして、血圧変動のプラスアルファを防ぐことも大切です。いきなり熱い湯に飛び込む、食事の直後に入浴するなどは血圧変動の幅をさらに増加させてしまうので注意しましょう。以下に主な具体的対策法を示します。


①高血圧の人は入浴前に血圧測定を(180/110 mmHg以上の場合はその日の入浴を控え、その後の入浴については主治医と相談を)

②浴室を前もって暖めておく(シャワーでの給湯、浴槽の蓋を開けておくなど)

③入浴前の水分補給(入浴中の脳梗塞、心筋梗塞予防)

④食直後の入浴厳禁(食後は一時的に血圧が下がるので要注意)

⑤湯温はぬるめ(40℃以下)で半身浴が鉄則(心臓への負担を減らしましょう)

⑥冬は室温を上げすぎない(室内と室外の温度差に要注意)

⑦外出時は首の後ろを十分カバー(外出時はマフラーをしたり、服の襟を立てましょう)



(慶應義塾大学保健管理センター 河邊 博史)