夏の食中毒

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梅雨から夏にかけては、細菌が繁殖しやすい高温多湿の日が続き、食品に付着した細菌は早く増殖します。大量の菌が付着した食物を口にすると、菌そのものや菌が産生した毒素が体内に入り、食中毒が引き起こされます。

暑気払いに、寿司、刺身、とりわさ、ユッケなど美味しい季節ですが、食中毒にならないように、どうぞ細心の注意を払ってください。


【夏季に発生する食中毒の原因菌】

夏場に注意を要する食中毒の起因菌は、カンピロバクター、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌(O-157)などです。

カンピロバクター

この菌は家畜やペットの腸管に生息し、特に、鶏は保菌率が高いとされます。生肉を食べることで感染します。通常2-3日の潜伏期間を経て、腹痛、水様性下痢、頭痛、発熱などを起こし、血便が出ることもあります。本菌感染の予防は、肉を食べるときは、ともかく良く加熱することです。また、調理に使用したまな板や包丁、生肉を触れた手指をよく洗浄することです。私の経験では、焼肉屋さんで、肉を生焼けのまま食べてしまったり、生肉を触れた箸で食材を食べてしまい、感染を起こした患者さんを拝見したことがあります。ペット類から感染することもあり、ペットを触れた後によく手洗いをすることも重要です。

黄色ぶどう球菌

黄色ぶどう球菌は人の皮膚、粘膜、毛髪などに常在している菌です。化膿創や食品中で菌は増殖しますが、その時毒素が産生され、その毒素により食中毒が起こります。手に化膿創を持つ者が調理すると、菌や毒素が食品に付着する可能性があります。また、そのような傷がない人でも、にぎり飯やサンドイッチなどを直接手で調理すると菌や毒素が付着し、その食品を室温に長い間放置しておくと菌が増殖し、それを口にした人は食中毒を起こしてしまいます。30分から6時間くらいの潜伏期を経て、激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などが起こります。本菌の毒素は熱に強く、それによる食中毒は加熱処理では予防できません。手指の洗浄、殺菌に加え、食材に直接手を触れて調理するときは、使い捨て手袋を使用すること、食材、調理後の食品を長時間室温に放置しないこと、調理後はできるだけ早く食べること、手指に傷のある人は調理しないことなどが予防の原則です。

黄色ぶどう球菌

黄色ぶどう球菌は人の皮膚、粘膜、毛髪などに常在している菌です。化膿創や食品中で菌は増殖しますが、その時毒素が産生され、その毒素により食中毒が起こります。手に化膿創を持つ者が調理すると、菌や毒素が食品に付着する可能性があります。また、そのような傷がない人でも、にぎり飯やサンドイッチなどを直接手で調理すると菌や毒素が付着し、その食品を室温に長い間放置しておくと菌が増殖し、それを口にした人は食中毒を起こしてしまいます。30分から6時間くらいの潜伏期を経て、激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などが起こります。本菌の毒素は熱に強く、それによる食中毒は加熱処理では予防できません。手指の洗浄、殺菌に加え、食材に直接手を触れて調理するときは、使い捨て手袋を使用すること、食材、調理後の食品を長時間室温に放置しないこと、調理後はできるだけ早く食べること、手指に傷のある人は調理しないことなどが予防の原則です。

腸炎ビブリオ

本菌は海水中に常在し、海水温が20度を超えると海水中で増殖するため、夏によく起こる食中毒です。菌は、魚介類の表面に付着し、その魚介類を寿司や刺身にして食べることや、魚介類を調理したまな板、包丁を介して菌が付着した別の食材を食べることで食中毒が起こります。10-24時間の潜伏期を経て、激しい腹痛、下痢、発熱、嘔吐が起きます。重症になると粘血便が出ることもあります。予防は、やはり食材を加熱することです。本菌は海水には強いものの、真水には弱く、生の魚介類、それに触れた手指、包丁、まな板を水道水でよく洗うことが予防に効果的です。



(慶應義塾大学保健管理センター 横山 裕一)